【ハローワーク池田】就職準備セミナー~求人票の見方~(セミナーレポート)
2024年12月13日にハローワーク池田の嶋岡聡様をお招きし、「就職準備セミナー~求人票の見方~」を開催しました。
このコラムでは、セミナー内容を一部抜粋してご紹介しています。

講演内容
「ハローワーク」とは、公共職業安定所の愛称で、お住まいの住所によって管轄のハローワークがあります。「専門援助部門」という窓口では、一般の窓口でも行っている職業相談や職業紹介、求人情報の提供に加えて、障害者求人の受理や障害者雇用に関する相談を行っています。
現在、従業員が40人以上の事業主は、従業員の2.5%に相当する数以上の障害者を雇用しなければなりません。ハローワーク池田では、令和5年度に412人の障害者が採用され、その6割以上が精神障害のある方でした。
ハローワークで扱われる求人票は、大きく分けて3種類あります。それが、一般求人・障害者専用求人・福祉的就労の求人です。障害者専用求人は「身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳のいずれか」を所持している方が応募できる求人を指します。また、福祉的就労とは、就労継続支援A型事業所での就労を指し、福祉サービスの一環として支援を受けながら働く形態です。
一般求人、障害者専用求人ともに勤務時間や給与、雇用形態などは求人次第ですが、一般求人のほうが求人の数が多く給与も高い傾向にあります。一方で、一般求人では障害を開示するか否かを検討する必要があり、その点で言えば障害者専用求人は、理解を得られやすく配慮の相談もしやすいでしょう。
大阪府内のハローワークにおける障害者雇用の職種は、運搬・清掃・包装等が最も多く、次いで事務職、専門的・技術的職業などがあります。最近では病院や介護施設での雇用も増えているそうです。
セミナーの後半にはワンモアのスタッフより、職業準備性ピラミッドについてお話しさせていただきました。

※厚生労働省/高齢・障害・求職者雇用支援機構の資料を基に作成
職業準備性ピラミッドとは、病気や怪我の有無に関わらず安定して働き続けるために必要な要素をピラミッド状にしたものです。なぜピラミッド状になっているかと言うと、「就職したい」と思うとつい、業務のスキルや資格の取得などに気持ちが向きがちですが、いくらスキルや資格があっても体調を崩しがちであったり生活リズムが乱れていたりすると、安定して働くことはできません。体調管理や日常生活を問題なく送れることが、安定して働くための土台になる重要な要素だということを示すために、ピラミッド状になっています。
今回のワークでは、それぞれの要素をより細かく項目にして現状を振り返りました。達成度の低い項目があると働けない、というものではありませんが、就職の準備をする上で参考になるかと思います。定期的に振り返ってみることもオススメです。

参加したスタッフの感想
今回のセミナーでは、特に当事者の方からの質問が多く、「窓口ではどんなことを伝えれば良いの?」「手帳がなくても専門援助部門に行って良いの?」などの疑問にもお答えいただきました。些細な疑問であっても、こういった機会に解消することができると、より安心して就職活動に励むことができるのかもしれませんね。
支援者の立場からも、普段ハローワークの職員がどのようなことを考え、感じながら支援されているのかを知ることができ、大変参考になりました。
ご登壇いただきました、ハローワーク池田の嶋岡様に心よりお礼申し上げます。お忙しい中、貴重なご講演をありがとうございました。今後もハローワークと連携しながら利用者様に支援をお届けしていきたいと思います。
ワンモアでは障害のある当事者や支援者向けに、就職に役立つセミナーを多数企画しております。詳しくは、ワンモアHPやインスタグラムなどのSNSをご覧ください。皆様のご参加をお待ちしております。